最近、「もっと頑張らなきゃ」「みんなに追いつかなきゃ」って焦ること、ありませんか?
SNSを開けば、誰かの成功や成長が目に飛び込んでくる。
ふと、「私、こんなにゆっくりしてて大丈夫なのかな…」と、不安になる瞬間もあるかもしれません。
でも、私は声を大にして言いたいんです。
「自分のペースで生きることは、甘えじゃない」
むしろ、これはすごく大切で、勇気のいる選択です。この記事では、なぜマイペースな生き方が今見直されているのか、海外の研究や新しい考え方を紹介しながら、一緒に考えてみたいと思います。
「人と比べない」は、自分を大切にする最初の一歩
たとえば、アメリカの心理学者キャロル・ドゥエックは「成長マインドセット(Growth Mindset)」という考え方を提唱しています。これは、「人は自分のペースで成長する」、「失敗しても学びに変えればOK」という価値観です。
この考え方が広まった背景には、「他人と比べて落ち込むより、自分なりの進み方を大切にしよう」という反省があります。
たとえば、ある人は20代でキャリアを築き始め、30代で独立するかもしれない。でも別の人は、40代になってようやく自分のやりたいことを見つけるかもしれない。
どちらも「間違い」じゃないし、「遅い」わけでもありません。
大事なのは、自分が心地よいリズムで進むこと。
人と比べて焦るよりも、自分のペースに耳を傾けることが、長い人生を豊かにしてくれるんです。
ゆっくり生きることは、むしろ健康的
海外ではいま、「スローリビング」や「スローキャリア」といった言葉が注目されています。
例えばイギリスのメディアでは、「Therapeutic Laziness(癒しとしての“怠け時間”)」という新しいセルフケアの考え方が紹介されていました。これは、ただぼーっとする時間、何も生産しない時間を、意識的に取り入れることで、心を回復させるという考え方。
ポイントは、「だらける」ことが目的ではなく、「心をリセットする余白をつくる」ということ。
アメリカのカリフォルニア大学バークレー校の研究でも、週に1〜2回「何もしない時間」を持つ人は、ストレス耐性が高く、集中力も長く続くという結果が出ています。
ついつい「怠けてるかも…」と罪悪感を感じてしまう人もいるかもしれません。でも実は、「ゆっくり生きる」ことには、科学的なメリットがたくさんあるんです。
「甘え」ではなく、「自分への信頼」
なぜ私たちは「自分のペースで生きること=甘え」と感じてしまうのでしょうか?
それはきっと、「もっとやらなきゃ」「頑張り続けるのが美徳」といった社会的な刷り込みのせいかもしれません。特に日本では、「努力」や「根性」を美徳とする文化が強く、立ち止まることに罪悪感を覚えやすい傾向があります。
でも、海外では近年、「セルフ・コンパッション(自分に優しくすること)」という考え方が広まりつつあります。
心理学者クリスティン・ネフはこう言っています。
“あなたが自分に向ける優しさは、他人に向けるものと同じくらい大切です。”
つまり、「自分にやさしくすること」こそが、折れない心を育てる鍵なんです。
自分のペースで進むことは、自分に対する信頼でもあります。
「私は、私のやり方でちゃんと進める」と信じてあげる。それが結果的に、他人に流されない軸を作り、自分の人生を豊かにしていくのです。
自分のペースを守るためにできること
「自分のペースで生きる」って、言葉で言うのは簡単。でも実際にやってみると、社会のスピードに置いていかれるようで不安になることもありますよね。
そこで、私が取り入れているちょっとした工夫をご紹介します。
「週に1日は何もしない日」をつくる
予定を入れず、スマホをなるべく触らず、ゆったり過ごす日。読書でも、散歩でも、昼寝でもOK。
「マイペース日記」を書く
その日、自分がどんな気分だったか、どんなペースで過ごせたかを書き留めます。比較するのは「昨日の自分」だけ。
「やらないことリスト」をつくる
自分を疲れさせる習慣をリスト化して、手放す勇気を持ちます。「無理に返信しない」「全部のSNSを追わない」など。
自分の「最適なリズム」を知る
朝型・夜型、自分が集中しやすい時間帯や、疲れやすいタイミングを把握して、スケジュールに組み込んでいきます。
大事なのは、無理に頑張らないことじゃなくて、「頑張り方を選ぶこと」。
「マイペース」は、未来を守る選択肢
これからの社会は、もっと「多様な生き方」を認める方向へ向かっています。
実際、リモートワークやフレックスタイム制などが広まり、「自分らしく働く・暮らす」ことが少しずつ現実になってきました。今後ますます、マイペースな生き方は一つの大きな価値として認められるはずです。
だからこそ、今から「私は私のペースで生きていい」と自分に許可を出してあげましょう。
人と違ってもいい。
休みながらでもいい。
小さな歩幅でも、確かに前に進んでいます。
最後に:自分にこう言ってあげてください
「自分のペースで生きることは、わがままじゃない。」
「ちゃんと向き合ってるから、ゆっくりになるだけ。」
「私のリズムが、いちばん私を幸せにしてくれる。」
どんな歩幅でもいい。走らなくても、立ち止まっても、ちゃんと進んでいます。
焦る気持ちになったら、どうかこの言葉を思い出してくださいね。
まとめ
今日からできること
・他人と比べるのをやめて、“昨日の自分”と比べてみる
・「何もしない日」を週に1回つくる
・心が疲れたときは、「甘え」ではなく「ケア」と考える
・あなたのリズムで、ゆっくり、しっかり進もう
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